[温州ミカンのジャム] (2014/01/21)
普通のミカンのジャムです。柑橘系の果物はジャムの材料としては
扱いやすいイメージがありますがこういう普通のミカンは流通量が
多いだけに味や品質にバラツキがあるのが問題です。
◯ずい果物からはやっぱりおいしいジャムは作れないでしょうから。
なお今回はいつもの自己流に加えて手元の書籍に記されたミカンジャムの
作り方を参考にしました。
そう高いミカンではありません。買ってだいぶ経ってしまったのですが
しなびたり腐ったりもせず鮮度はそれなりに保たれていました。
皮を剥きました。いつも通りならここで手間をかけて皮を剥くなり
オレンジの飾り切りよろしくナイフで除去するところですが
今回は手元の資料のやり方をまねて下ゆでしてスジのみを湯むきする
方法をとることにしました。またこの時点で一つ二つ食べてみたのですが
やっぱりいかにも安価なミカンらしいやや水っぽく濃厚さのない
味でした。出来上がりがちょっと心配になります。
沸騰した湯で3分ほど茹でます。資料では外の皮ごと1〜2分と
ありましたがそれではあまり上手に剥けないのではと感じます。
茹だったミカンを流水に晒しながらスジを取ります。歯ブラシのような
柔らかめの小さなブラシを使っても良いですが袋が柔らかくなっていると
破れてしまいます。どうせ袋もそのまま煮るのですからあまり徹底的に
やっても意味はありません。
画像はありませんがまずフードプロセッサで砕いてから
煮始めます。これは袋や一つ一つの粒をさらに柔らかく
するための下煮なので砂糖やレモン汁などは加えていません。
時間はおよそ10分くらい。これ以上煮ても固い繊維は
固いままで溶けて無くなるということもないでしょう。
一旦ふるいで濾して液状部分と固体部分を分離し、固体部分のみを
再度フードプロセッサで粉砕します。画像は分離した状態の個体部分。
結構時間をかけても私の安価なフードプロセッサではあまり滑らかには
出来ませんでした。高価なミキサーを使えばもっと滑らかに出来るの
でしょうか。今度調べてみることにしましょう。
液体部分と粉砕した固体部分を合わせて、さらに砂糖とレモン汁を
加えて煮込みに入ります。ペクチンは足しません。この時点の原料の
重量は約570グラム。水分が非常に多いので砂糖はいつもの半分で
重量の15%、レモン汁は大さじ2です。ちゃんと味見はしました。
袋もしっかり入っているので固まらない心配はしませんでしたが
水分が多いためなかなか煮詰まりません。大体15〜20分くらいは
煮たでしょうか。
たまにやる煮詰まり具合のチェック法。凍らせた保冷剤の上に
たらして軽く広げます。使用後は洗えば何度でも使えます。
完成。例によってちょっと煮すぎました。見た目はまあまあですが
やはり袋の繊維分は舌触りの滑らかさを損なっていますし
味が染み込む訳でもないのでじゃまな混ざりものという感じです。
味そのものは素材の時と同様ぼやけていて甘さも酸味も舌に
ピッと来る感じではありません。「刺激がある」という表現の真逆ですが
これも味も素っ気もない繊維分が多く混じっていることに起因している
ように思えます。あと煮すぎたために鼻につくという程ではないですが
ちょっと香ばしさが出てしまいました。失敗と評すべきかイマイチの
出来と評すべきか、その中間くらいの出来上がりです。そうそう、
砂糖はもう少し多めの方が良かったみたいです。
次に作るときは袋も剥がしやすい側面部分だけでも取り除いたり
それともジューサーで果汁だけ絞って使うのも良いかもしれません。
その場合固まらない危険がありますから取り除いた袋も一緒に
下煮してその後取り除いてから砂糖とレモン汁を加えると良いかも
しれません。
まあ色々工夫してみたいですがそもそも味の薄い素材を選んでしまうと
最後の出来上がりも期待できなくなってしまいますから出来るだけ
濃厚な味のミカンを選ぶというのが一番肝心なことなのかも
しれません。